農業ビジネスベジに「産地形成シリーズ:ゆり根」の記事が掲載されました

『農業ビジネスveggie』vol.32(2021年1月25日発売)の産地形成シリーズに
真狩村の「ゆり根」の記事が掲載されました。

関西の高級料理店などでよく見かける「ゆり根」。
生産量が日本の99%を占める一大産地といえば、北海道・真狩村です。

土地が広い北海道で畑作をするんだから、たくさんつくれるだろうし、
当たり前でしょ?と思う方もいるかもしれません。

が、しかし。
実は「たくさんつくる」ことは、そんなに簡単なことではないのです。

ゆり根は種となる球根づくりから製品として出荷されるまで、
毎年土から掘り起こし、他の畑に植え直す作業を繰り返しながら6年の歳月をかけて育てます。

傷つきやすい上に、日光にも弱く、掘り起こしや移動・輸送の際の梱包に気をつかい、
一連の作業はすべて人の手で行います。

生産地として生き残ることができたのは、
全国に先んじてウイルスコントロールとブランディングに力を入れてきたから。

作業効率や利益を追求するならば、
もっと楽に育てられる作物もたくさんあるはず。

「だけどゆり根をつくるのは、食文化を守っていきたいから」
という、農業者の言葉が印象的でした。

新型コロナ感染の拡大が収まらない中、
資料を取り寄せ、読み込み、電話取材を重ねながら
ようやっと形になった今回の記事。

資料の調達から取材先の調整まで、関係各所を歩き回ってくださったJA担当者の方。
電話取材で、ゆりね生産の歴史や思いを語ってくださった農業者の皆さん。
情報提供と人を繋いでくださった、以前の勤め先の上司と村役場の皆さん。

私の意図や想いをくみ取って、リモートで写真撮影に臨んでくれたカメラマン。

たくさんの人の連携の下で、この5ページが作られている。

コロナ禍の中でも、とても深く、意義のある取材だったと感じています。

農業ビジネスベジ(veggie) vol.32 イカロス出版